脂質異常症を放置すると
- 2022年3月7日
- 診療内容
脂質異常症は初期の段階では自覚症状がなく、自分では気づきにくい病気です。しかし放っておくと動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や脳梗塞、また足の動脈が詰まって壊疽を起こすなど、命や生活の質に関わる病気を引き起こしてしまう恐れがあります。LDLコレステロールは動脈硬化を特に悪化させるので、悪玉コレステロールと言われます。LDLコレステロールは動脈の壁に脂肪の塊(プラーク)を作ってこびりつき、その結果、血管の壁が厚くなって血管が詰まりやすい状態になります。また不安定な脂肪の塊(プラーク)が破れて血栓ができ、飛び出した血栓が血流に乗って末梢の細い動脈を詰まらせてしまう場合もあります。
動脈が狭くなったり詰まったりすることで、以下の合併症を引き起こしてしまいます。
1.心臓の血管が詰まる→心筋梗塞、狭心症など
2.脳の血管が詰まる→脳卒中(脳梗塞、脳血栓)など
3.足の血管が詰まる→閉塞性動脈硬化症
動脈硬化を進行させる原因には、脂質異常症以外に高血圧、糖尿病、喫煙、遺伝などがあります。しかし、近年、脂質異常症は動脈硬化の危険因子の中でも最大の因子であると言われています。