HbA1c(ヘモグロビン・エー・ワン・シー)とは、糖尿病の状態を評価するのに重要な検査項目です。血液中のヘモグロビンにブドウ糖がくっついたものをHbA1cと呼びます。血糖値が高いと多くのヘモグロビンにブドウ糖がくっつき数値が高くなります。過去1-2ヶ月間の血糖コントロールを反映し、血糖値の平均を表します。
ただ赤血球寿命が短縮または延長する病態などで、平均血糖値と乖離した値になることがあるので注意を要します。
Hba1c値が高め　〇急速に改善した糖尿病　〇鉄欠乏状態　HbA1c値が低め　〇急激に発症・増悪した糖尿病　〇鉄欠乏性貧血の回復期　〇溶血(赤血球寿命↓) 〇失血後(赤血球生成↑)、輸血後　〇エリスロポエチンで治療中の腎性貧血　〇肝硬変　〇透析　どちらにもなり得るもの　〇異常ヘモグロビン症
当院では、院内の測定器を使って当日結果を出し、診断や治療に役立てています。　リンク

HbA1cの目標値とは？
HbA1cの一般的な目標値は7.0%未満です。HbA1c7％未満を目指す際の血糖値の目安は空腹時血糖で130mg/dl未満、食後2時間血糖で180mg/dl未満程度が目安になります。
血糖コントロールの目標値　図　出典
高齢者糖尿病の血糖コントロール目標　図　出典

日本糖尿病学会ではHbA1cの目標を上の表のように設定しています。ご年齢や糖尿病による合併症の有無、併存する疾患などによって目標値が異なりますので、もしご自身の目標値がご存じでない場合には遠慮なく主治医に聞いてください。