家族性高コレステロール血症の治療方法
- 2022年3月3日
- お知らせ
家族性高コレステロール血症(FH)の診断がついたら、LDLコレステロールを充分に低下させるよう治療を受けましょう。FHの患者さんのLDHコレステロール値は100mg/dl未満に設定されています。そのために、コレステロールや動物性脂肪の少ない食事に変え、生活習慣の改善を心がけましょう。タバコを吸っている人では禁煙することも重要です。しかし、家族性高コレステロール血症の方の中で、生活習慣の改善だけでLDLコレステロール値がコントロール出来る人は多くはありません。したがって、コントロールを目標まで下げられない場合は、薬物療法(主にスタチン系の薬剤)が必要になります。1種類の薬剤でLDLコレステロールがコントロール出来なくても、薬の量を増やしたり、2種類以上の薬剤を服用したりすれば、大部分のヘテロ接合体の患者さんでは充分な効果が得られます。それでも効果が得られない場合には、PCSK9阻害薬という2週間に1回、自己注射製剤を使用する場合があります。さらに重症なケースでは、LDLを吸着除去する治療LDLアフェレシス(血液透析装置のような血液を体外循環させる装置で血液中のLDLを吸着除去する治療法。ホモ接合体では必須です。)が有効です。定期的に血液検査をして、LDLコレステロール値が適切な範囲にあるか、薬剤の副作用がないかチェックしましょう。
家族性高コレステロール血症に関して気になることがある方は、お気軽に当院までご相談ください。