高尿酸血症の治療|たいや内科クリニック|豊田市逢妻町の糖尿病内科・内分泌内科・脂質代謝内科・内科

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高尿酸血症の治療|たいや内科クリニック|豊田市逢妻町の糖尿病内科・内分泌内科・脂質代謝内科・内科

高尿酸血症の治療

高尿酸血症の治療は、他の生活習慣病と同じく、日常生活においては食事と運動、ストレスの溜めすぎに注意しましょう。食事量を摂りすぎのないようにし、減量することで尿酸値を改善することができます。1日3食を規則正しく、バランスよくとることが大切です。
高尿酸血症の原因は、食事や飲酒などの生活習慣による影響は2~3割で、尿の尿酸排泄機能の低下や尿酸の産生過剰など、遺伝的な要素も含めた体質的な影響が残りの7~8割を占めていることが分かっています。つまり、高尿酸血症の程度によっては食事や飲酒などといった生活習慣の改善だけでは治療目標が達成できない場合もあります。そのような場合、飲み薬による治療も組み合わせながら進めていきます。
➀薬物療法
一度でも痛風発作を起こしたことのある場合は関節内に結晶化した尿酸が溜まっている状態ですので、この結晶を溶解消失させるために、血清尿酸値を6.0mg/dL以下でコントロールすることが望ましいです。この場合には食事療法だけでは改善が難しいため、薬物療法を組み合わせる必要があります。また痛風発作を起こしていなくても、血清尿酸値が9.0mg/dLを超えるような場合には薬物治療をお勧めしています。
高尿酸血症で用いる薬(尿酸降下薬)には以下に2種類に大きく分けられます。
1.尿酸が過剰に作られるのを抑える薬(尿酸生成抑制薬)
2.尿中への尿酸の排泄をうながす薬(尿酸排泄促進薬)
それぞれ、患者さんの状況を確認しながら主治医が適切な薬を選択して処方いたします(②については、過去に尿路結石を起こされたことのある方にはお勧めできません)。
また、尿酸が尿路で結晶化して結石になるのを防ぐ尿アルカリ化薬を併用することもあります。

痛風発作を起こした場合には、まずは急性的な患部の痛みや腫れを抑える治療を行います。発作中の急激な血清尿酸値の変化は痛風発作の症状をかえって悪化させる場合があるため、尿酸降下薬による治療は発作が治まった後に開始します。尿酸降下薬は生活習慣の改善をはかると同時に少量から使い始め,緩やかに尿酸値を下げていきます。
痛風発作は再発の可能性が非常に高い病気です。薬物治療で尿酸値が下がったからといって元の生活に戻ってしまうことなく、生活習慣の改善とその継続に前向きに取り組みましょう

➁食事療法
痛風発作を起こしていない場合や、血清尿酸値が7.0mg/dL台の場合には食事療法のみで改善を目指せることもあります。
食事療法の基本は、プリン体を多く含む食品の摂取を控えることです。

プリン体を多く含む食べ物:レバー類、白子、一部の魚介類(エビ、イワシ、カツオ)など
また、乾燥品である干ししいたけや魚の干物は水分量が少ないため、相対的にプリン体の含有量が多い食品となります。
また、アルコールもなるべく控えましょう。アルコールの代謝過程で血清尿酸値を上昇させてしまいます。中でもビールはさらにプリン体を多く含んでもいますので要注意です。
逆にプリン体が少ない食品には牛乳やチーズなどの乳製品、米やパン、うどん、そば、野菜などが挙げられます。
特に野菜・海藻・牛乳などのアルカリ性食品は、尿路結石の発症を予防することが分かっています。

➂運動療法
適度な強度の有酸素運動を行うことにより、肥満を解消・予防し、また合併していることの多い高血圧・脂質異常症・糖尿病などの改善にもつながります。

運動種目:有酸素運動を中心とした種目として、ウォーキング、水泳、サイクリング、スロージョギング(歩くような速さのジョギング)など、大きな筋肉をダイナミックに動かす身体活動がお勧めです。

運動時間、頻度
1日30分以上の運動を毎日続けることが望ましいです(少なくとも週3日は実施できると効果的です)。
また、1日の中で短時間の運動を数回に分け、「合計30分以上」でも問題ありません。(例えば、10分間の運動を3回実施で合計30分間にするなど)
運動により大量の汗をかき、そのままにしていると血液が濃縮して血清尿酸値が上がったり、尿が濃くなって尿酸が溶けにくくなったりします。汗をかいたら、水分を十分にとるようにしましょう。

健康診断で血清尿酸値が高いと指摘された方や辛い痛風発作でお悩みの方は当院までご相談ください。